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暦年課税と相続時精算課税の違い|どこを見るべきか

2024年以後の年110万円基礎控除も踏まえ、暦年課税と相続時精算課税を将来の相続まで含めて比較します。

FINOWA相続基準:L0 / 一般情報

このページは一般的な情報整理を目的とし、個別の法律・税務判断、申告書・登記申請書・遺言等の完成文書の作成や代理を行いません。

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まず押さえること

贈与税には、主に暦年課税と相続時精算課税という2つの課税方法があります。

2024年以後は相続時精算課税にも年110万円の基礎控除が設けられたため、「110万円があるのは暦年課税だけ」という理解は現在の制度と合いません。

ただし、2つの110万円は制度上の意味が同じではありません。また、相続時精算課税は一度選択すると、その贈与者からの贈与について暦年課税へ戻せません。

FINOWAでは「どちらが得か」を自動で決めるのではなく、比較すべき項目を整理します。

目次
  1. 暦年課税の基本
  2. 相続時精算課税の基本
  3. 比較するときの主な違い
  4. 相続時精算課税は一度選ぶと戻れない
  5. 相続時の扱いも違う
  6. 「毎年110万円なら必ず大丈夫」でもない
  7. FINOWAの比較Toolで確認すること
  8. 比較を止めるケース
  9. 一次情報

暦年課税の基本

暦年課税では、その年の1月1日から12月31日までに贈与を受けた財産の価額を合計し、年110万円の基礎控除を差し引いて贈与税を計算します。

110万円は「贈与者1人につき」ではなく、贈与を受けた人ごとの年間基礎控除です。

例えば父と母から同じ年に100万円ずつ贈与を受けた場合、「父110万円+母110万円」とはなりません。

相続時精算課税の基本

相続時精算課税は、一定の父母・祖父母等から一定の子・孫等への贈与について選択できる制度です。

2024年1月1日以後の贈与では、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除があります。

そのうえで、累計2,500万円までの特別控除があり、特別控除を超えた部分には一律20%の贈与税率が適用されます。

ただし、2,500万円は毎年使える枠ではなく、過去年分で利用した分だけ残額が減ります。

比較するときの主な違い

比較項目 暦年課税 相続時精算課税
年間基礎控除 110万円 110万円(2024年以後)
大きな特別控除 なし 累計2,500万円
税率 累進税率 特別控除超過部分は20%
選択手続 原則不要 初回に届出が必要
後で制度変更 条件に応じ毎年適用 同じ特定贈与者について暦年課税へ戻れない
相続時との関係 一定期間の贈与を加算 制度に従い相続税計算へ反映

この表だけで有利不利を決めることはできません。

相続時精算課税は一度選ぶと戻れない

国税庁は、相続時精算課税を一度選択すると、その特定贈与者からその後に受ける贈与について、暦年課税へ変更することはできないと説明しています。

そのため、

「今年の贈与税だけ安くなるか」

ではなく、将来の贈与と相続まで含めて選択します。

相続時の扱いも違う

暦年課税による贈与は、相続開始日によって定められた加算対象期間内の一定の贈与が相続税の課税価格へ加算されます。

2026年12月31日までの相続開始では原則3年以内ですが、2027年以後は経過措置を経て対象期間が拡大します。

一方、相続時精算課税では、制度に従って贈与財産を相続税計算へ反映します。2024年以後の贈与では、年110万円の基礎控除を控除した残額が相続税計算へ反映される仕組みです。

「毎年110万円なら必ず大丈夫」でもない

国税庁のQ&Aでは、毎年贈与契約を結び、その年ごとに110万円以下の贈与を行う場合と、最初から「10年間毎年100万円を贈与する」と約束している場合を区別しています。

後者では、定期金給付契約に基づく権利の贈与として課税される場合があります。

したがって、FINOWAでは「年110万円以下なら無条件で問題なし」とは表示しません。

FINOWAの比較Toolで確認すること

L2の贈与制度比較Toolを作る場合は、少なくとも次を確認します。

  • 贈与者との関係
  • 贈与者・受贈者の年齢
  • 年間贈与予定額
  • 今後も同じ贈与者から贈与を続けるか
  • 相続時精算課税を既に選択しているか
  • 過去の特別控除利用額
  • 相続までの期間をどう想定するか
  • 住宅取得資金等の別特例を利用するか

そして「Aが有利」と断定するのではなく、税理士等に確認すべき論点を表示します。

比較を止めるケース

  • 既に相続時精算課税を選択済み
  • 多額の不動産・株式等の贈与
  • 事業承継
  • 住宅取得等資金の特例との併用
  • 国外財産・非居住者
  • 過去の贈与履歴が複雑

一次情報

編集: FINOWA編集部
制度・手続は2026-09-30に公式情報を確認。実際の手続・申告・個別判断は利用時点の公式情報と、必要に応じて資格を有する専門家へ確認してください。